編集者を志したのは、高校生のときのこと。『ファウスト』という文芸誌に出逢い、そこに集められた原稿の熱量に頭を殴られるような衝撃を受けたことがきっかけです。
その『ファウスト』の編集者による新たな戦場・星海社という出版社の一挙一頭足を読者として追いかけ、やがてその門を叩いたのは当然のことでした。
ほかの出版社に就職した友人はいますが、希望の部署に配属されてすぐに本をつくらせてもらえることは少ないようで、一方で星海社では(良くも悪くも)新卒だろうが間断なく本作りに取り組むことが求められるフィールドです。
編集者として未熟さを噛みしめるばかりの日々ですが、おもしろい原稿を読んだとき、それが本という形に仕上がったときの悦びは代えがたく、この仕事にしがみついています。
星海社は主にFICTIONS(小説)/新書(ノンフィクション)/COMICS(マンガ)の3レーベルから本を刊行しています。
もちろん本づくりに限らない仕事もできるのですが(僕はなぜかカレンダーと手帳もつくりました)、とくにこの3レーベルで「このひとにこういう作品を書いて/描いてもらいたい」、そんな「つくりたい本」の具体的なイメージが山ほどあるひとには、とても向いている環境だと思います。